「昨夜の晩酌」
こちら「昨夜の晩酌」でご紹介している酒器やその他の器は、基本的には私の自宅にあって店頭には出ていないもの達です。
こちらでご紹介した酒器やその他の器の中で、もしご関心をお持ちになられたものがありましたら、「お問い合わせ」欄よりお知らせください。ご関心を持たれた品、ご来店日をお知らせ頂けましたら、店の方へ持って参ります。
昨夜の晩酌
昨夜の晩酌です。
唐津のような李朝末期の盃と高麗徳利は、いずれも90年代ソウル在住時に購入したもので金継があります。購入時には無傷完品でしたが、家で煮沸すると共直しが出てきました(笑)。もずく酢を盛った高麗青磁の小碗にも金継があります。こちらは購入時から口縁に共色直しががあるのは分かっていましたが、家で水洗いしていたら直し部分がボロリととれたのには驚きました(笑)。
金直しは3点とも私が自分でしたものです。徳利は写真では分かりにくいのですが、口縁に4か所ほど金継しています。以前は金継を独学でしていたのですが、なかなか上手くいかないので今はもうやりません(笑)。特に漆の上に金を蒔くのが上手くできないため、漆に金粉を混ぜてそれを塗り付けて研いでいましたので、金粉の消費量も馬鹿になりませんでした。金の無駄遣いだと思い、今は専門家にお願いしています(笑)。
高麗徳利は、ころりんと丸っこく可愛らしい形状で、一時はこれでよく飲んでいました。容量は約2合で、10年ぐらい前までは晩酌にこれに2回注いで飲んでましたが、今は1回で十分になりました(笑)。
高麗青磁小碗の方は、北朝鮮の青磁が中国経由で韓国に入って来て、青磁の価格が下落する以前に購入しましたので、当時はこれでも結構なお値段でした。少し大きめですが、ぐい吞みとしても使えます。
ブリの塩焼きは李朝初期官窯の白磁皿に盛り付けています。
昨夜の晩酌
昨夜の晩酌です。
写真手前の盃は李朝末期のもので、口縁に金直しが2箇所、ニュウも数箇所見えますが、貫入の入った枇杷色の肌から、井戸手盃と呼んでよいかと思います。ちなみに、カイラギは出ていません。
高麗青磁の徳利は、ぽってりとした形状ですが口づくりは端正で青磁釉が大変美しく、正に翡色と呼ぶに相応しいものです。煙が入って色変わりしたような部分も一切ありません。底部に少しカセた部分がありますが、無傷完品です。容量は1合半を少し超える程度です。
生姜煮は李朝初期の小皿に、切り干し大根の煮物は李朝末期分院の小鉢に、ホタテのバター炒めは李朝後期分院の白磁皿にそれぞれ盛り付けてみました。
初期の小皿は平盃としても使えるサイズです。分院の皿は、最近では韓国の骨董店でもなかなかお目にかかれなくなってきました。たまに出会えても、びっくりするぐらい値段が高騰しており手が出ません(笑)。昔もっと買っておけばよかったなぁと後悔しています。
昨夜の晩酌
昨夜の晩酌です。
白磁の盃は後期分院のものです。口縁に1箇所金直しがあります。
鉄砂徳利は口を欠いており、ぐるりと銀直しが施されていますが、このように独酌サイズの鉄砂徳利は希少です。
両面に木の枝なのか草なのか、よく分らない絵が描かれています。この手の鉄砂徳利は、両面に同じような絵が描かれていることが多いのですが、この徳利は写真のように絵が少々違ってます。1枚目の絵の方が複雑で面白いですが、鉄砂が薄いです。対して2枚目の絵の方は4つに枝分かれした単純な絵ですが、鉄砂の色が濃く力強いです。容量は1合半程度です。
もずく酢は三島の小鉢に、ひじき煮は李朝初期の茶碗に盛り付けてみました。
「昨夜の晩酌」はシリーズ化されます(笑)。お楽しみに。
昨夜の晩酌
昨夜の晩酌です。
粉引の平盃は見込に窯キズがありますが、裏には抜けていませんので漏りません。
三島の徳利は口縁に2箇所の金直しがありますが、容量が1合半程度で独酌用にピッタリです。
南瓜の煮つけは三島の小鉢に、オクラのおかか和えは李朝末期の染付小鉢に、サバの味噌煮は李朝初期の堅手小鉢にそれぞれ盛り付けてみました。
若いころと違い、お酒も量は飲めなくなったのですが、昨夜は少し調子に乗って飲みすぎてしまい、朝から胃の調子が悪いです(笑)。